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平成18年2月21日
前田会長記者会見(みずほフィナンシャルグループ社長)
会長記者会見の模様
(問)
個別の話ではあるが、みずほ銀行元行員による顧客情報の流出事件について、情報の流出先が、暴力団系の企業ということで信用を重んじる金融機関として大きな不祥事だったと思うが、この不祥事について、まずグループのトップとしてどのように受け止めているか、それからこれは行員のモラルの問題とも関わってくると思うが、再発防止のために現在どのような取組みをしているのか、それから自身あるいはみずほ銀行経営陣の今回の問題についての監督責任についてどう考えているかお聞かせ願いたい。
(答)
本件については、個別行の社長としてお答えさせていただく。
このたび、みずほ銀行の元管理職の行員が、業務上横領の容疑で警視庁に逮捕された。まことに遺憾であり、お客さま並びに関係者の皆様に、心より深くお詫び申しあげる。
事件は現在警察によって捜査中であり、現段階において私どもとして把握している事件の詳細については、先般みずほ銀行から公表させていただいたとおりである。
先に公表させていただいた部分のポイントを改めて申しあげるが、平成17年12月15日、警察から「偽造クレジットカード団捜査の過程で、偽造団拠点の家宅捜索を行ったところ、押収物の中にみずほ銀行の顧客資料が含まれていた」との連絡をいただいた。12月19日には、みずほ銀行で資料の流出を確認した。当該資料は、新宿西口支店においてお取引をいただいている個人のお客さま628名分の氏名、住所、電話番号、生年月日、口座番号などが記載された「基本属性照会」および新宿西口支店の法人・事業主のお客さま623社分の社名、住所、電話番号、設立年月日などが記載された「法人別取引状況一覧」の2種類である。また流出先は、警察の発表によると、新宿区内に事務所を設ける有限会社勇心愛という会社である。みずほ銀行では、即日、警察に元課長の告訴意思を表明し、2月1日付にて告訴状を提出した。その後、2月8日に元課長が逮捕され、同日付にて懲戒免職処分を実施した。
情報が流出したお客さまに対しては、みずほ銀行から連絡のうえ、事情のご説明とお詫び、ならびに不審な点がないかの確認をさせていただいている。また、万一、流出した個人情報を使って、二次的な被害が発生した場合には、みずほ銀行が責任をもって補償させていただくということを決めている。
今回の事件を踏まえ、「故意による情報漏洩に対する防止策の策定」を目的に、みずほ銀行のコンプライアンス統括グループ担当役員をリーダーとする「情報漏洩対策プロジェクトチーム」を、平成17年12月22日付で立ち上げており、現状把握と再発防止策を検討している。
再発防止策の詳細については、大きく2つに分かれている。第一に、短期的な対応として、以下の2つを実施した。一つは、先ほど申しあげた「基本属性照会」について、照会はできるが印刷はできないこととした。もう一つは、「取引先の条件検索」については、二段階での対応を行うこととした。これからの
2~3ヶ月の間は、アクセス権限を支店長席に制限し、印刷ログの取得機能を開発して第三者によるチェック体制を構築するなどの対応実施後、アクセス権限の制限を緩和するという対応を行う。第二に、抜本的な対応として、網羅性を持たせるために、以下のような切り口から再発防止策を検討している。一つ目の切り口は、ルールの徹底、明確化である。これは非常に基本的なことだが、情報の不正使用に対する意識改革、手続きの明確化である。二番目は、未然防止である。今回の場合は管理職であったこともあり、人事管理の徹底、牽制機能の強化、情報の使用制限、これはアクセスの制限、不要な情報の表示の停止などである。さらに、印刷の制限、コピー・持出しの禁止である。三つ目の切り口は、モニタリング(早期検知)である。店内の第三者によるチェック、行内の検知体制の強化、コンプライアンスホットライン等を活用した不審な行動・事象の吸い上げ。さらに、お客さまからの情報の吸い上げである。
また、本件に関する経営責任については、現在、警察で捜査中であり、今月末頃までに何らかの形で起訴されると思うので、もう少し事態がはっきりした段階で、適切な対応を取ることとしたい。
中略
(問)
みずほ銀行の情報漏洩についてであるが、まず前田社長としてはこういうかつてない不祥事があったときに、すぐに会見を開いて公式に説明するという意思は無かったのか。今度、処分を決めた後で、正式に発表する場合は、前田社長が会見していただけると考えれば良いのか。
(答)
本件については、警察から捜査中であり、個人に対するヒアリングをしないで欲しいという要請があったので、逮捕されるまでは何もできない状況であった。更に、逮捕された後も十分な資料がなく、また本人からヒアリングもできないので、どういう状況かを申しあげることができなかった。今後、必要であれば会見するが、会見するかしないかは事案の中身によると思う。
(問)
今回の事案はマスコミに対してきちんと会見を開いて、しかるべき人が説明すべき事案だと思うが。
(答)
適切に対応したい。
(問)
今回の流出の範囲について数字上は紙で漏れたのは、法人・個人それぞれ600件くらいということだが、例えば、本人が閲覧したものを相手側に口頭ベースで伝えているようなリスクもあると思う。最大でどの程度流失しているリスクがあると考えているか。
(答)
理屈の上では支店にある情報全部である。ただし、先ほど申しあげたとおり、フリーダイヤルを含め対応窓口を設けており、お客さまからご心配のお電話等はいただいたが、実際に何かが起こったというお問い合わせは現在までのところない。警察が調べており、私ども独自で調査できることは限られるので、警察の調査を待ちたいと思う。
(問)
支店で、この管理職が顧客情報を閲覧できる立場にあったとすれば、当然その情報が漏れているかもしれない。また、今回は、行員が暴力団に情報を漏洩したという特殊な事案でもある。そうしたリスクを考えれば、1,200件の顧客以外にもきちんと連絡をすべきではないか。
(答)
私どもとしてはニュースリリースをしており、また、あれだけ大きな報道もあった。今の時点で、新宿西口支店のお客さまお一人お一人にお電話を申しあげて、何かございましたかとお問い合わせをするということまでは考えていない。フリーダイヤルを設けており、お客様からのご照会を承っている。もう少し、捜査の結果を見させていただきたいと思う。
いずれにしても、極めて遺憾な事態だと思っている。